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昨日のゴールド振り返り
2026年9月28日のゴールド(XAUUSD)は、前営業日終値4321.2ドルに対して大きく崩れる展開となりました。始値は4308.8ドル、日中の高値は4310.0ドル、安値は4143.1ドルまで売られ、終値は4148.5ドル。前日比では-172.7ドル(-4.0%)の大幅下落となり、当日のレンジ幅は166.9ドルとATR(14)の99.2ドルに対して1.68倍に拡大しました。値動きの大きさが際立つ一日だったと言えます。

時間帯ごとの値動きを整理すると、下押しが一日を通じて継続したことが分かります。
| 時間帯 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 変化幅 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京時間(7〜15時) | 4308.8 | 4310.0 | 4211.4 | 4212.1 | -96.7 |
| 欧州時間(15〜21時) | 4212.0 | 4213.8 | 4172.7 | 4181.0 | -31.0 |
| NY時間(21時〜翌6時) | 4180.9 | 4203.8 | 4143.1 | 4148.5 | -32.4 |
東京時間の午前7時前後に高値4310.0ドルをつけた後、東京時間のうちに4211.4ドルまで急速に値を崩し、-96.7ドルの下落幅となりました。欧州時間に入っても戻りは限定的で、安値4172.7ドルを経て4181.0ドルで終了。NY時間もさらに下値を試す展開となり、日本時間23時45分に本日安値となる4143.1ドルを記録、終値は4148.5ドルとなりました。三つの時間帯すべてで下落が続いたことから、一部の時間帯だけの偏った動きではなく、終日にわたり売り圧力が優勢だったことがうかがえます。
直近5営業日の推移を見ても、9/22終値4376.4ドル(-0.17%)、9/23 4318.4ドル(-1.33%)、9/24 4310.1ドル(-0.19%)、9/25 4321.2ドル(+0.26%)と小幅な調整局面が続いていた中で、9/28に一気に-4.0%の急落となりました。これまでの緩やかな値固めから一転、下方向への値幅拡大が生じた形です。
テクニカル状況
| 指標 | 数値 | 読み方の目安 |
|---|---|---|
| RSI(14) | 23.3 | 売られ過ぎ圏に接近 |
| ATR(14) | 99.2 | 値幅の目安が拡大、ボラティリティ上昇 |
| ADX(14)/+DI/-DI | 16.5 / 12.2 / 26.3 | ADXはやや低くトレンドの強さは限定的だが、-DIが+DIを上回り下降方向が優勢 |
| MACD/シグナル/ヒストグラム | -39.28 / -11.24 / -28.04 | マイナス圏でヒストグラムも拡大、下向きモメンタムが強い |
| ストキャスティクス %K/%D | 1.6 / 12.6 | 売られ過ぎ圏の水準 |
| ボリンジャーバンド上限/下限 | 4553.07 / 4224.95 | 終値がバンド下限を下抜け、下方向への振れが大きい状態 |
| SMA20/50/200 | 4389.01 / 4357.38 / 4555.68 | 終値がいずれの移動平均線よりも下、短中長期とも下向きの並び |
オシレーター系を見ると、RSIは23.3、ストキャスティクスの%Kは1.6と、いずれも売られ過ぎとされる水準に入っています。ただし同時にMACDのヒストグラムはマイナス圏で拡大しており、下落モメンタム自体は強い状態が続いています。オシレーターが売られ過ぎ圏にあることは、値動きが目先過熱している可能性を示す一方で、下降トレンドが強い局面ではそのまま低水準が続くこともあり、単独で反発を示唆するものではない点には注意が必要です。
トレンド系では、終値がSMA20・SMA50・SMA200のいずれよりも下に位置しており、短期・中期・長期のすべての移動平均線の下で推移する形になっています。ADXは16.5とトレンドの勢い自体はまだ強いとは言えない水準ですが、-DIが+DIを明確に上回っており、方向性としては下降が優勢な状態です。ボリンジャーバンドも下限4224.95ドルを終値が下回っており、バンドの拡大方向への値動きが継続している様子がうかがえます。一目均衡表では、価格は雲(上限4380.68・下限4276.25)の下に位置し、転換線(4291.45)が基準線(4449.05)を下回り、価格も基準線を下回る「三役逆転」に近い弱気の並びとなっています。目先のサポートは当日安値かつ直近安値でもある4143.1ドル、レジスタンスは直近高値の4558.5ドルが意識されやすい水準です。

本日の経済指標
| 時刻(JST) | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 13:30 | 豪州 | Cash Rate(政策金利) | 高 | 4.60% | 4.35% |
| 13:30 | 豪州 | RBA Rate Statement | 高 | – | – |
| 20:00 | ユーロ圏 | ECB President Lagarde Speaks | 中 | – | – |
| 23:00 | 米国 | CB Consumer Confidence | 中 | 89.2 | 89.4 |
| 23:00 | 米国 | JOLTS Job Openings | 中 | 7.23M | 7.27M |
重要度「高」とされる豪州の政策金利(Cash Rate)と声明文は、豪ドルの動向を通じて世界的なリスク心理に波及することがあります。政策金利が予想と異なる結果になった場合、豪ドルの変動を通じてドル指数全体のセンチメントが揺れやすく、間接的にドル建てで取引されるゴールドの値動きにも波及する可能性があります。また声明文の文言でタカ派・ハト派的なニュアンスが強まると、リスク選好・回避の流れが強まりやすく、金相場のボラティリティ要因になり得ます。
注目ニュースと相場への影響
米就業者 市場予想に反し減少 利上げ観測後退で円高ドル安進むという見出しからは、雇用者数が市場予想を下回ったことで、将来の利上げ観測が後退したことが読み取れます。一般に、雇用統計が弱い結果になると、中央銀行が政策金利を引き上げにくくなるとの見方が広がり、金利先高観の後退がドル売りにつながりやすくなります。ドルが下落すると、ドル建て資産であるゴールドは相対的に割安になりやすく、金利を生まない資産であるという性質もあいまって買われやすくなる傾向があります。
NY外国為替市場 円高ドル安が進む 米雇用統計発表受けという見出しは、上記の雇用統計を受けてニューヨーク市場でドル安・円高が進行したことを示しています。一般に、米金利見通しの後退はドルの需要低下につながり、対円でも対他通貨でもドル安が進みやすくなります。ドル安局面ではドル建てで表示される金価格が押し上げられやすいというメカニズムが働くため、通貨市場の反応は金相場の方向性を考える上での参考材料になります。
円相場 値下がり 米雇用統計発表控え様子見の投資家もという見出しからは、重要指標の発表を控えて持ち高調整の様子見ムードが広がっていたことがうかがえます。一般に、大きな経済指標の発表前は市場参加者がポジションを傾けにくくなり、値動きが方向感に欠けやすくなります。こうした様子見の局面では金相場も同様に方向性が出にくく、指標発表後にまとまった値動きが出やすいという傾向があります。
本日の注目ポイント
直近のレジスタンスは4558.5ドル、サポートは4143.1ドルが目安として意識されます。また前営業日終値4148.5ドルを基準に、ATR(14)を用いた値幅の目安としては下値側で4049.3ドル、上値側で4247.7ドルの範囲が一つの参考レンジとなります。
- 上値を試す場合:4247.7ドル近辺、さらに上ではSMA20(4389.01ドル)や一目均衡表の雲下限(4276.25ドル)、雲上限(4380.68ドル)、直近レジスタンスの4558.5ドルが節目として意識されやすい水準です。
- 下値を試す場合:4143.1ドル(直近安値)を下抜けるかどうかが一つの目安となり、その先はATRベースの下限4049.3ドル近辺が視野に入る可能性があります。
いずれの方向についても断定的な見通しではなく、経済指標の結果や為替市場の動向次第で振れ幅が変わり得る点にご留意ください。
今日のワンポイント知識
今日は「有事の金(セーフヘイブン)」について整理します。金は歴史的に、戦争や地政学的な緊張、金融システムへの不安などが高まった局面で買われやすい資産とされてきました。これは、金が特定の国家や企業の信用に依存しない実物資産であり、通貨や株式のように発行体の破綻リスクを持たないためです。株式や通貨が売られるような不安定な局面において、資産の逃避先として金が選好される傾向があることから「有事の金」と呼ばれています。
ただし、実際の値動きを見ると、地政学リスクが高まった局面でも常に金が買われるとは限りません。市場全体でリスク回避が強まると、投資家が損失を埋めるために保有資産を幅広く現金化する「換金売り」が発生することがあり、その過程で金であっても一時的に売られるケースがあります。また、有事によってドルが同時に買われる場合、ドル建てで取引される金は割高になりやすく、上値が重くなることもあります。
実際のチャート分析では、地政学ニュースが出た直後の値動きだけで方向性を判断せず、その後のドルの動き、金利動向、株式市場の反応などをあわせて確認することが重要です。ニュースへの反応が一時的な変動なのか、トレンドとして継続するのかを、移動平均線やオシレーターなど他のテクニカル指標とあわせて見極める姿勢が役立ちます。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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