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昨日のゴールド振り返り
2026年8月10日、ゴールド(XAUUSD)は前営業日終値4399.7ドルに対して寄り付き4398.0ドルとほぼ同水準からスタートし、終値は4448.6ドルとなりました。前日比では+48.9ドル(+1.11%)の上昇で、高値4453.8ドル、安値4373.9ドルと、値幅は79.9ドルに達しています。

15分足ベースで見ると、高値は日本時間04:45頃、安値は10:30頃に記録されており、日中前半に一旦調整が入ったあと、深夜にかけて上値を試す展開だったことが読み取れます。時間帯別の値動きを整理すると以下のようになります。
| 時間帯 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 騰落 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京時間(7〜15時) | 4398.0 | 4412.5 | 4373.9 | 4407.0 | +9.0 |
| 欧州時間(15〜21時) | 4407.3 | 4421.5 | 4386.3 | 4393.9 | -13.4 |
| NY時間(21時〜翌6時) | 4393.8 | 4453.8 | 4375.0 | 4448.6 | +54.8 |
東京時間は緩やかな上昇でスタートしたものの、安値をつけたのはこの時間帯の10:30頃で、一時4373.9ドルまで押す場面がありました。その後欧州時間にかけては一進一退となり、終値ベースではやや値を落とす展開に。しかし本命はNY時間で、始値4393.8ドルから一気に4453.8ドルの高値まで買い進まれ、最終的に4448.6ドルまで水準を切り上げて取引を終えています。値動きの中心が欧米時間、とりわけNY時間に集中したことが、昨日の上昇の特徴といえるでしょう。
直近5営業日の推移を見ても、8月4日の4095.4ドルから8月10日の4448.6ドルまで、ほぼ一貫して上昇基調が続いています。8月5日には+3.67%という大きめの上昇があり、その後も+1.25%、+2.35%、+1.11%と連日プラス圏を維持しており、短期的な上昇トレンドの強さがうかがえます。
テクニカル状況
| 指標 | 数値 | 読み方の目安 |
|---|---|---|
| RSI(14) | 73.9 | 70超は買われ過ぎ圏の目安。過熱感あり |
| ATR(14) | 79.13 | 1日あたりの平均的な値動き幅の目安 |
| ADX(14) / +DI / -DI | 26.7 / +DI 41.8 / -DI 15.6 | ADX25超でトレンド発生、+DIが-DIを大きく上回り上昇優勢 |
| MACD(シグナル・ヒストグラム) | 46.11(シグナル-5.59・ヒストグラム51.7) | MACDがシグナルを大きく上回り、上昇モメンタム強い |
| ストキャスティクス %K・%D | 98.8 / 91.1 | 80超は買われ過ぎ圏、高止まりが続いている |
| ボリンジャーバンド 上限・下限 | 上限4374.68 / 下限3851.57 | 終値が上限を上抜けており、上方への強い乖離 |
| SMA20・50・200 | 4113.13 / 4170.57 / 4481.05 | 終値はSMA20・50の上だがSMA200の下。短期は上向き、長期線はまだ上 |
オシレーター系の指標は軒並み過熱感を示しています。RSI(14)は73.9と70を超えて買われ過ぎ圏に入り、ストキャスティクスも%K98.8・%D91.1と高止まりが続いています。MACDはシグナルを大きく上回り、ヒストグラムもプラス圏で拡大しており、直近の上昇モメンタムが強いことを裏付けています。一般に、これらのオシレーターが過熱圏で高止まりする局面では、上昇の勢いそのものは強い一方で、短期的な調整や利益確定売りが出やすくなるとされる点には留意が必要です。
トレンド系の指標を見ると、ADX(14)は26.7と25を上回り、トレンドが発生している状態を示しています。+DIが41.8と-DIの15.6を大きく上回っていることから、方向性としては上昇トレンドが優勢と読めます。移動平均線については、終値がSMA20(4113.13)・SMA50(4170.57)を上回っている一方、SMA200(4481.05)はまだ終値の上にあり、短期・中期は上向きでも長期線はこれから試す位置にあるという、期間によって見方が分かれる状況です。ボリンジャーバンドは終値が上限4374.68を上抜けており、統計的にはやや行き過ぎた動きとされる水準まで価格が伸びていることが分かります。一目均衡表では、価格が雲の上(雲の上限4386.75・下限4183.3)に位置し、転換線4235.85が基準線4209.0を上回り、価格も基準線の上にあることから、複数の観点で上昇方向のシグナルが並んでいます。サポート・レジスタンスとしては、直近高値4453.8ドル、直近安値3964.2ドルが節目として意識されやすい水準です。

本日の経済指標
| 時刻(JST) | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 13:30 | 豪州 | Cash Rate(政策金利) | 高 | 4.35% | 4.35% |
| 13:30 | 豪州 | RBA Monetary Policy Statement | 高 | – | – |
| 13:30 | 豪州 | RBA Rate Statement | 高 | – | – |
| 14:30 | 豪州 | RBA Press Conference | 高 | – | – |
本日は豪州準備銀行(RBA)関連の発表が集中しています。政策金利(Cash Rate)は市場予想・前回ともに4.35%とされており、据え置きが意識されている状況ですが、声明文や総裁会見の内容次第で豪ドルの変動要因となり得ます。豪ドルなど主要通貨の値動きはドル指数を通じて金相場にも波及しやすく、一般に金融政策スタンスがタカ派的(引き締め方向)と受け止められればドルや他通貨高・金には上値の重石、逆にハト派的と受け止められれば金の下支え要因として意識される傾向があります。声明文の文言や総裁会見での発言のトーンが、市場の反応を左右するポイントとなりそうです。
注目ニュースと相場への影響
「米就業者 市場予想に反し減少 利上げ観測後退で円高ドル安進む」という見出しからは、雇用統計が市場予想を下回ったことで、米国の利上げ観測が後退し、ドル安・円高方向に振れたことが読み取れます。一般に、米金融引き締め観測が後退する局面では、金利を生まない資産である金にとって相対的な保有コストが下がったと意識されやすく、ドル建てで取引される金相場には支援材料となりやすい傾向があります。
「NY外国為替市場 円高ドル安が進む 米雇用統計発表受け」も同様に、雇用統計の結果を受けたドル安の動きを伝えるものです。ドル安は一般にドル建て資産である金の相対的な割安感を強め、海外投資家にとっての購入コストを引き下げる方向に作用しやすいとされています。昨日のNY時間における金の上昇は、こうしたドルの軟化とも歩調を合わせた動きであった可能性がうかがえます。
「シャープ イラン情勢と円安で業績予想を下方修正」という見出しからは、中東の地政学的な緊張が企業業績にも影響を及ぼしている様子が読み取れます。一般に、地政学リスクが意識される局面では、安全資産としての金への資金シフトが起こりやすいとされ、為替市場での円安・ドル高圧力と合わせて、金相場のボラティリティを高める要因になり得ます。
本日の注目ポイント
水準面では、上値側の目安として直近高値である4453.8ドル、さらに前営業日終値4448.6ドルにATR(14)を加えた4527.73ドル程度が意識されやすいところです。下値側の目安としては、同じく前営業日終値からATR(14)を差し引いた4369.47ドル、そして直近安値である3964.2ドルが節目として挙げられます。
上振れシナリオとしては、4453.8ドル近辺を上抜けた場合、4527.73ドル方向まで値幅を伴って伸びる展開も想定されます。一方、下振れシナリオとしては、過熱感を示すオシレーター系の指標を背景に利益確定売りが出た場合、4369.47ドル近辺までの調整、さらに崩れれば3964.2ドル近辺までの下押しも視野に入る可能性があります。いずれの水準もあくまで目安であり、実際の値動きを保証するものではありません。
今日のワンポイント知識
今日はテクニカル指標の一つである「DMI(方向性指数)」と「ADX(平均方向性指数)」について解説します。DMIは、上昇の勢いを示す「+DI」と下降の勢いを示す「-DI」という2本の線から構成されており、+DIが-DIを上回っていれば買い方が優勢、逆に-DIが+DIを上回っていれば売り方が優勢と判断されます。ADXはこの2本の乖離度合いなどから算出される指標で、値が大きいほど「トレンドの強さ」を表します。値そのものは方向を示すものではなく、あくまでトレンドの強弱を測る補助的な指標である点がポイントです。
一般的な見方の目安として、ADXが25を上回るとトレンドが発生している状態とされ、20を下回るとトレンドが弱くレンジ相場になりやすいと解説されることが多いです。例えば+DIが-DIを大きく上回りつつADXも25を超えているような場面では、上昇方向にある程度の勢いが伴っていると読み取ることができます。
金のチャートでDMI/ADXを使う際の注意点としては、ADXは過去の値動きをもとに算出される指標であるため、シグナルの発生がやや遅れる傾向がある点が挙げられます。また、ADXが高い水準にあるからといって、その後もトレンドが継続することを保証するものではなく、他のオシレーター系指標(RSIやストキャスティクスなど)と組み合わせて、過熱感の有無も併せて確認することが一般的に勧められています。単独の指標だけに頼らず、複数の視点から相場状況を捉える姿勢が大切です。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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