【8/12 ゴールド朝刊】XAUUSDは下落(-0.47%)で4427.8ドル 今日はCore CPI m/m(米国)に注目

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昨日のゴールド振り返り

2026年8月11日のゴールド(XAUUSD)は、前営業日終値4448.6ドルに対して始値4446.9ドルとほぼ同水準で取引を開始しました。その後、高値4495.0ドルまで買われる場面がありましたが、終盆にかけて売りが優勢となり、安値4415.7ドルまで下落。結局、終値は4427.8ドルとなり、前日比-20.8ドル(-0.47%)の小幅安で取引を終えました。値幅は79.3ドルとなり、後述するATR(14)の78.8ドルとほぼ同等(range_vs_atr=1.01)で、通常想定される範囲内の値動きだったと言えます。

前営業日の15分足(日本時間)
前営業日の15分足(日本時間)

時間帯別の値動きを見ると、東京時間・欧州時間・NY時間でそれぞれ異なる方向感が出ていました。

時間帯 始値 高値 安値 終値 変化
東京時間(7〜15時) 4446.9 4495.0 4427.1 4435.2 -11.7
欧州時間(15〜21時) 4434.7 4451.8 4415.7 4446.1 +11.4
NY時間(21時〜翌6時) 4446.2 4463.3 4419.7 4427.8 -18.4

東京時間の午前中(高値をつけたのは11:15頃)に4495.0ドルまで買いが先行しましたが、その後は伸び悩み、東京時間全体では小幅安で終了。欧州時間に入ると一時的に持ち直す動きが見られ、終値ベースでは上昇して引き継がれました。しかし、NY時間に入ると再び売りが強まり、16:30頃に安値4415.7ドルをつけたのち反発したものの、結局は前日比マイナス圏で終える展開となりました。全体としては「高値圏でのもみ合いから、NY時間にかけて上値の重さが意識された」一日だったと整理できます。

直近5営業日の推移を振り返ると、8月5日+3.67%、8月7日+3.72%と大きめの上昇が続いたあと、8月10日にも+1.11%と続伸し、短期間で価格水準を大きく切り上げてきました。昨日の-0.47%はこの急ピッチな上昇の後の一服とも捉えられ、直近のトレンドの強さを踏まえるとまだ調整の範囲内と言えそうです。

テクニカル状況

指標 数値 読み方の目安
RSI(14) 68.9 70に接近しており、やや買われすぎ圏に入りつつある水準
ATR(14) 78.8 1日あたりの平均的な値動きの目安。直近の実績値幅とほぼ一致
ADX(14) / +DI・-DI 28.0 / +DI 42.8・-DI 14.5 ADXは20〜25を上回りトレンドが出ている状態。+DIが-DIを大きく上回り、上昇方向の勢いが優勢
MACD(シグナル・ヒストグラム) 58.14(シグナル5.82・ヒスト52.32) MACDがシグナルを大きく上回り、ヒストグラムもプラス幅拡大で上昇モメンタムが強い状態
ストキャスティクス %K・%D %K 85.9・%D 92.4 80以上で買われすぎ圏。%Kが%Dをやや下回り始めており、過熱感への警戒材料
ボリンジャーバンド 上限・下限 上限4418.32・下限3838.93 終値4427.8は上限をわずかに上回っており、バンドの外側での推移。エクスパンション(拡大)局面を示唆
SMA20・50・200 20:4128.63・50:4166.79・200:4482.69 終値はSMA20・50の上、SMA200の下。短中期は上向きだが、長期線はまだ上に位置する
XAUUSD日足・直近30営業日(色付きが前営業日)
XAUUSD日足・直近30営業日(色付きが前営業日)

オシレーター系の指標を総合すると、RSIは70手前、ストキャスティクスは80台後半と、いずれも過熱感が意識されやすい水準に達しています。一方でMACDはシグナルを大きく上回り、ヒストグラムもプラス圏で拡大しており、短期的な上昇の勢い自体はなお強い状態です。こうした「過熱感はあるが勢いも強い」という組み合わせは、上昇トレンド中盤〜終盤でしばしば見られるパターンであり、一方向への値動きが続いたあとには一時的な調整が入りやすい点には留意が必要です。

トレンド系の指標では、SMA20・50を上回って推移していることから短中期のトレンドは上向きと判断できますが、SMA200は依然として終値の上に位置しており、長期的な視点ではまだ完全に上向きへ転換したとは言い切れない状況です。ADXは28.0とトレンド発生を示す水準にあり、+DIが-DIを大きく上回っていることからも、方向感としては上昇優勢の地合いが続いていることがうかがえます。ボリンジャーバンドは終値が上限をわずかに超えて推移しており、バンド幅も拡大基調にあることから、値動きの振れ幅自体が大きくなりやすい局面にあると言えます。一目均衡表では、価格は雲の上(cloud_top 4363.85)に位置し、転換線(4258.7)が基準線(4229.6)を上回り、価格も基準線の上にあることから、短中期的には上昇方向のシグナルが並んでいます。サポート・レジスタンスとしては、直近安値の3964.2ドル、直近高値の4495.0ドルが節目として意識されやすい水準です。

本日の経済指標

時刻(JST) 指標名 重要度 予想 前回
21:30 米国 Core CPI m/m 0.2% 0.0%
21:30 米国 Core CPI y/y 2.5% 2.6%
21:30 米国 CPI m/m 0.1% -0.4%
21:30 米国 CPI y/y 3.4% 3.5%

本日は米消費者物価指数(CPI)関連の指標が同時刻に集中しています。CPIおよびコアCPIは、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策運営における重要な判断材料として市場から強く注目される指標であり、一般に予想を上回るインフレ結果が出ると、金融引き締め長期化観測からドルが買われやすく、金利のつかないゴールドには相対的な逆風となりやすいとされています。逆に、予想を下回る結果となれば利下げ観測が強まりやすく、ドル安・金利低下を通じてゴールドが買われやすくなる傾向があります。年率・前月比のいずれも複数の系列が同時に発表されるため、結果のばらつき次第では相場の振れ幅が大きくなる可能性がある点に留意が必要です。

注目ニュースと相場への影響

「米就業者 市場予想に反し減少 利上げ観測後退で円高ドル安進む」という見出しからは、雇用統計が市場予想を下回ったことが伝わっています。一般に、雇用の弱さは景気減速懸念や利上げ観測の後退につながりやすく、金利先高観の後退はドル売り・自国通貨買いを誘発しやすいとされています。ドル安はドル建て資産であるゴールドの相対的な割安感を強め、買いを誘発しやすい要因として意識されやすい傾向があります。

「NY外国為替市場 円高ドル安が進む 米雇用統計発表受け」は、上記の雇用統計を受けて実際に為替市場でドル安・円高が進行したことを伝える内容です。ドルの実効的な下落は、他通貨建てで金を保有する投資家にとっての購入コスト低下にもつながりやすく、一般にドル安局面ではゴールド価格に下支え的に働く傾向があるとされています。

「円相場 値下がり 米雇用統計発表控え様子見の投資家も」という見出しからは、指標発表前に多くの市場参加者が様子見姿勢を強めていたことが読み取れます。重要指標の発表前にはポジション調整による方向感の乏しい値動きが生じやすく、結果発表後に改めて大きな値動きが出やすいという、一般的な値動きの特徴を示す事例と言えます。本日のCPI発表についても、同様に発表前後でボラティリティが高まりやすい点に注意が必要です。

本日の注目ポイント

直近のサポート・レジスタンスとしては、上値側の目安として直近高値の4495.0ドル、下値側の目安として直近安値の3964.2ドルが意識されやすい水準として挙げられます。また、前営業日終値(4427.8ドル)を基準にATR(14)を用いた値幅の目安では、上限4506.6ドル、下限4349.0ドルのレンジが算出されており、通常想定される値動きの範囲として参考にできます。

  • 上振れシナリオ:上値の目安として4495.0ドル(直近高値)、ATRベースでは4506.6ドル付近が意識されやすい水準です。
  • 下振れシナリオ:下値の目安としてATRベースの4349.0ドル、さらに下方では直近安値3964.2ドルが節目として意識される可能性があります。

いずれの水準も過去の値動きに基づく目安に過ぎず、実際の相場がこれらの水準で反応するかどうかは、本日発表されるCPIをはじめとする材料次第で変わり得る点にご留意ください。

今日のワンポイント知識

「モメンタム」は、テクニカル分析の中でも最もシンプルな部類に入るオシレーター系指標の一つです。定義としては、現在の価格と一定期間前(例えば10日前や14日前)の価格を比較し、その差または比率を数値化したものです。差を取る方式では「現在の価格−n日前の価格」がそのまま数値となり、比率で表す方式では「現在の価格÷n日前の価格×100」という形で計算され、この場合は100が基準ラインになります。

見方としては、差を取る方式であればゼロラインを上回っている間は上昇方向の勢いが続いている、下回っていれば下落方向の勢いが続いていると判断されます。比率方式の場合は100ラインが基準となり、100を上回れば上昇モメンタムが優勢、下回れば下落モメンタムが優勢という見方になります。数値がゼロ(または100)から大きく離れるほど、その方向への勢いが強いとされる一方、行き過ぎた水準からは反転しやすいとも言われています。

ゴールドのチャートで実際に使う際の注意点としては、モメンタムは価格そのものの変化率に基づくシンプルな指標であるため、値動きが荒い局面では数値が頻繁に上下し、だましのシグナルが出やすいという特徴があります。そのため、単独で売買判断に用いるのではなく、移動平均線やRSI、MACDといった他の指標と組み合わせて、トレンドの方向性や過熱感を多角的に確認する使い方が一般的とされています。また、計算に用いる期間の長さによって反応の速さが変わるため、短期・中期など複数の期間を併用して確認することも有効な工夫の一つです。

本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

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