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昨日のゴールド振り返り
2026年8月18日のゴールド(XAUUSD)は、前営業日終値4473.1ドルに対して寄り付き4473.4ドルとほぼ同水準でスタートしましたが、終値は4389.5ドルとなり、前日比では83.6ドル安(-1.87%)の下落で取引を終えました。取引時間中の値幅は109.8ドルに達し、高値4493.1ドルから安値4383.3ドルまで大きく振れる荒い展開となりました。
時間帯別の値動きを整理すると、以下のようになります。
| 時間帯 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 変化 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京時間(7〜15時) | 4473.4 | 4493.1 | 4441.4 | 4450.2 | -23.2 |
| 欧州時間(15〜21時) | 4449.4 | 4459.5 | 4442.4 | 4452.3 | +2.9 |
| NY時間(21時〜翌6時) | 4452.6 | 4463.0 | 4383.3 | 4389.5 | -63.1 |
東京時間の序盤に高値4493.1ドルを付けた後は伸び悩み、東京時間だけで23.2ドルの下落となりました。欧州時間はいったん下げ止まり、小幅ながら反発してほぼ横ばいで終えています。しかし主戦場となったNY時間に入ると下落が加速し、63.1ドルもの大幅安となって安値4383.3ドルを記録しました。15分足ベースでは高値は日本時間10時ごろ、安値は同5時45分ごろに付けられており、東京時間前半の高値圏から欧州・NY時間にかけて売りが強まった一日だったといえます。

直近5営業日の推移を振り返ると、8月12日終値4408.9ドル(+0.59%)から13日に4363.6ドル(-1.03%)へ調整した後、14日に4437.3ドル(+1.69%)、17日に4473.1ドル(+0.81%)と2営業日連続で上昇し高値圏を試す動きが続いていました。その勢いが18日に一転して大きく崩れた形であり、直近の上昇局面からの反動安という位置づけで捉えられます。
テクニカル状況
| 指標 | 数値 | 読み方の目安 |
|---|---|---|
| RSI(14) | 73.6 | 70を上回り買われすぎ圏に位置 |
| ATR(14) | 83.27 | 1日あたりの平均的な値動きの目安 |
| ADX(14) / +DI・-DI | 29.0 / +DI31.8・-DI18.4 | ADX25超でトレンド発生、+DIが-DIを上回り上昇方向優勢 |
| MACD(シグナル・ヒストグラム) | 82.1 / 50.71 / 31.39 | MACDがシグナルを上回りヒストグラムはプラス、上昇モメンタム継続 |
| ストキャスティクス %K・%D | 78.0 / 90.4 | ともに80近辺以上で買われすぎ圏、%Kが%Dを下回り勢いの鈍化を示唆 |
| ボリンジャーバンド上限・下限 | 4541.03 / 3892.03 | 終値4389.5ドルは上限・下限の中間より上に位置 |
| SMA20・50・200 | 4216.53 / 4160.14 / 4491.12 | 終値はSMA20・50の上、SMA200の下 |
オシレーター系の指標を見ると、RSIは73.6、ストキャスティクスも%Kが78.0・%Dが90.4といずれも一般的な買われすぎの目安である70〜80水準を上回っています。MACDはシグナルを上回りヒストグラムもプラスで、直近までの上昇トレンドの勢いが数値上はまだ残っていることを示しています。ただしストキャスティクスは%Kが%Dを下回る形となっており、過熱した状態からやや勢いが鈍り始めているサインとも解釈できます。買われすぎ圏の指標は、一般に反落や調整が入りやすいタイミングを示唆する一方、強いトレンドの最中はそのまま高値圏に張り付くこともあるため、単独での判断は禁物とされています。
トレンド系の指標では、ADXが29.0とトレンドの存在を示す25を上回り、+DIが-DIを上回っていることから、方向性としては依然として上昇優勢の状態にあります。移動平均線を見ると、終値はSMA20(4216.53)・SMA50(4160.14)の上にあり短中期では上向きの並びを維持していますが、SMA200(4491.12)は上回れておらず、長期のトレンドという観点では抵抗として意識されやすい水準の下に位置しています。ボリンジャーバンドは上限4541.03・下限3892.03で、終値4389.5ドルはその中間よりやや上に位置しており、バンド上限へのタッチには至っていません。一目均衡表では、価格は雲の上にあり、転換線(4360.55)が基準線(4228.65)を上回り、価格も基準線の上にあることから、短中期的には強気の並びが継続しています。サポート・レジスタンスとしては、直近レジスタンスの4493.1ドル(前営業日高値と一致)、直近サポートの4017.9ドルが意識される水準として挙げられます。

本日の経済指標
| 時刻(JST) | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 15:00 | 英国 | CPI y/y | 高 | 2.9% | 2.6% |
| 16:10 | ユーロ圏 | ECB総裁ラガルド氏 発言 | 中 | – | – |
| 19:15 | ユーロ圏 | ECB総裁ラガルド氏 発言 | 中 | – | – |
重要度「高」に位置付けられている英国のCPI(消費者物価指数・前年比)は、インフレ動向を測る代表的な指標として市場の注目度が高く、予想を上回る結果となればインフレ根強しとの見方から英中銀の金融引き締め継続観測につながりやすく、逆に予想を下回れば早期の緩和観測が強まりやすいとされています。こうした英国のインフレ動向はポンド相場を通じてドル指数にも波及しうるため、ドル建てで取引されるゴールドの値動きにも間接的な影響を与える可能性がある点に留意しておきたいところです。
注目ニュースと相場への影響
「米就業者 市場予想に反し減少 利上げ観測後退で円高ドル安進む」という見出しからは、米国の雇用関連指標が市場予想に届かなかったことが読み取れます。一般に、雇用統計などの労働市場指標が弱い結果となった場合、米連邦準備制度による利上げ観測が後退しやすく、金利先高観の低下はドルの相対的な魅力を弱める方向に働くとされています。金利を生まないゴールドにとって、利上げ観測の後退や金利低下観測は保有コストの相対的な低下につながりやすく、一般的には支援材料として意識される傾向があります。
「NY外国為替市場 円高ドル安が進む 米雇用統計発表受け」も同様に、米雇用統計の発表を受けてドル安・円高が進んだことを伝える内容です。ドル安が進む局面では、ドル建て資産であるゴールドが割安に見えやすくなることから、他通貨建てでの購入需要が意識されやすく、一般にドル安はゴールド価格の下支え要因として語られることが多い関係にあります。
「円相場 値下がり 米雇用統計発表控え様子見の投資家も」からは、指標発表前に持ち高調整の様子見姿勢が広がっていたことがうかがえます。重要指標の発表前は市場参加者が持ち高を手控える傾向があり、こうした様子見ムードは為替・商品市場の値動きを一時的に鈍らせる一方、指標発表後にまとまった方向感が出やすくなる土壌を作るとされています。ゴールド相場についても、指標発表前後でボラティリティが変化しやすい点は意識しておきたいところです。
本日の注目ポイント
本日の値幅の目安として、前営業日終値4389.5ドルにATR(14)である83.27ドルを加減した水準は、上値側が4472.77ドル、下値側が4306.23ドルとなります。また、直近のレジスタンスは4493.1ドル、直近のサポートは4017.9ドルが意識される水準として挙げられます。
上値を試す展開になった場合は、ATRベースの目安である4472.77ドル、さらに直近高値である4493.1ドル付近が節目として意識されやすいと考えられます。一方で下押しが強まった場合は、ATRベースの目安である4306.23ドル、その先には直近サポートの4017.9ドルが視野に入る水準として挙げられます。いずれの方向に振れるかは現時点では見通せず、上下どちらのシナリオも念頭に置いておく必要があります。
今日のワンポイント知識
今日はテクニカル分析の基本ツールの一つである「エンベロープ」について解説します。エンベロープとは、移動平均線を中心に、その上下に一定の割合(乖離率)だけ離した線を引いて作るバンドのことです。例えば移動平均線から上下に2%ずつ離した線を引けば、それがエンベロープの上限・下限となります。仕組みとしては移動平均乖離率、つまり価格が移動平均線からどれだけ離れているかという考え方をそのまま視覚化したものと言えます。
見方としては、価格がエンベロープの上限に達すると「移動平均線から相当乖離しており、短期的には買われすぎの可能性がある」、逆に下限に達すると「売られすぎの可能性がある」と捉えられることが多く、逆張りの目安の一つとして利用されます。乖離率の設定(何%でバンドを引くか)は銘柄や値動きの荒さによって調整する必要があり、一律の正解があるわけではありません。
ゴールドのチャートで活用する際の注意点としては、強いトレンドが発生している局面ではエンベロープのバンドに触れた状態がそのまま続くことも珍しくなく、逆張りのシグナルだけを頼りに判断すると、トレンドに逆行する形になりやすい点が挙げられます。今回のようにADXがトレンドの存在を示している場面では、エンベロープだけでなくADXやMACDなど他の指標と組み合わせて、過熱感とトレンドの強さの両方を確認する姿勢が大切になります。あくまで数ある分析手法の一つとして、他の指標と併せて活用することが望ましいとされています。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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