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昨日のゴールド振り返り
2026年8月5日のゴールド(XAUUSD)は、前営業日終値4134.2ドルから大きく値を伸ばし、終値4308.0ドルとなりました。値上がり幅は+173.8ドル、上昇率にして+4.2%という大きな動きです。安値4121.6ドルから高値4328.2ドルまでのレンジは206.6ドルに達し、ATR(14)の69.98ドルと比較すると約2.95倍という、通常の値幅を大きく超える一日となりました。

時間帯別の値動きを整理すると、以下のようになります。
| 時間帯 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 変化 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京時間(7〜15時) | 4133.8 | 4233.0 | 4121.6 | 4222.2 | +88.4 |
| 欧州時間(15〜21時) | 4222.4 | 4252.2 | 4209.1 | 4248.5 | +26.1 |
| NY時間(21時〜翌6時) | 4248.5 | 4328.2 | 4243.1 | 4308.0 | +59.5 |
東京時間の序盤に安値4121.6ドルをつけたあと、東京時間内で早くも88.4ドルの上昇を見せ、その後は欧州時間、NY時間と時間帯をまたいで一貫して上値を伸ばす流れが続きました。日中の安値は08時15分頃、高値は日付をまたいだ03時15分頃に記録されており、東京時間の安値形成後、欧州からNYにかけて上昇が加速したことが読み取れます。直近5営業日の推移を見ても、7月30日+1.62%、7月31日-1.24%、8月3日+1.53%、8月4日+0.57%と一進一退の展開が続いていた中で、8月5日は+4.2%という突出した上昇となり、それまでの推移から一段抜け出す形となりました。
テクニカル状況
| 指標 | 数値 | 読み方の目安 |
|---|---|---|
| RSI(14) | 72.7 | 70超で買われすぎ圏、短期的な過熱感が意識されやすい水準 |
| ATR(14) | 69.98 | 直近の平均的な値幅の目安。前日のレンジ206.6はこれを大きく上回る |
| ADX(14) | 23.6(+DI 38.4 / -DI 20.1) | ADXは25未満でトレンドはやや控えめだが、+DIが-DIを大きく上回り上昇方向の勢いが優勢 |
| MACD | -2.83(シグナル-33.59・ヒストグラム+30.76) | MACD線がシグナル線を大きく上抜けつつある形で、ヒストグラムの拡大は上向きの勢いを示唆 |
| ストキャスティクス | %K 94.5 / %D 85.9 | 80超は買われすぎ圏。%Kが%Dを上回り短期の勢いは強いが過熱感も強い |
| ボリンジャーバンド | 上限4218.99 / 下限3933.55 | 終値4308.0は上限バンドを上抜けており、バンドウォーク的な強い上昇局面の可能性 |
| SMA20 / 50 / 200 | 4076.27 / 4180.14 / 4479.28 | 終値はSMA20・SMA50の上だがSMA200の下。短中期は上向き、長期線はまだ上にある状態 |
オシレーター系の指標は総じて過熱感を示しています。RSIは72.7と70を超え、ストキャスティクスも%K94.5・%Dともに80超と、いずれも短期的な買われすぎ圏に入っています。MACDはシグナル線をまだ下回っているものの、ヒストグラムが+30.76と大きく、MACD線がシグナル線に接近している状態で、上向きの勢いが強まっていることを示しています。これらのオシレーター指標が揃って過熱域にあることは、上昇の勢いそのものは強い一方で、短期的な値動きの一服やペースの鈍化が意識されやすい局面とも言えます。
トレンド系の指標では、価格はSMA20・SMA50の上にありつつSMA200の下にとどまっており、短中期のトレンドは上向きながら長期のトレンドとの位置関係はまだ入り混じっている状態です。ADXは23.6でトレンドの強さとしては明確とまでは言えない水準ですが、+DIが-DIを大きく上回っていることから、方向感としては上昇側が優勢に働いていることがうかがえます。一目均衡表では、価格は雲の中(price_position:雲の中)に位置し、転換線(4173.05)が基準線(4145.35)の上にあり、価格も基準線の上にあることから、短期的には上向きのシグナルが出ていますが、雲の上限(4421.5)にはまだ距離があり、雲を明確に上抜けたとは言えない状況です。サポート・レジスタンスの面では、直近安値の3964.2ドルが下値の目安、前日高値の4328.2ドルが上値の目安として意識されやすいポイントとなります。

本日の経済指標
| 時刻(JST) | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 05:30 | 米国 | President Trump Speaks | 中 | – | – |
| 21:30 | 米国 | Unemployment Claims | 中 | 203K | 197K |
本日は重要度「高」の指標は予定されていません。重要度「中」の指標としては、要人発言(トランプ大統領の発言)と新規失業保険申請件数が挙げられます。要人発言は内容次第で市場の受け止め方が急変することがあり、通商や財政に関する発言が出ると為替や金相場が一時的に反応する可能性があります。失業保険申請件数は労働市場の緩みを測る指標として定期的に注目され、予想の203Kより悪化(増加)すれば米経済の減速懸念からドルが弱含み、金には支援材料となりやすく、逆に改善すれば米経済の底堅さが意識されドル高・金安方向に振れやすい傾向があります。
注目ニュースと相場への影響
円相場は小幅な値動き 中東情勢緩和で午前中は円買いも
見出しからは、中東地域の緊張緩和が伝わったことで、リスク回避的な円買いの動きが午前中に見られたことが読み取れます。一般に地政学的リスクが後退すると、これまで避難先とされていた資産(円や金など)への需要が緩み、逆にリスク資産への資金移動が進みやすくなります。金相場にとっては、地政学リスクの緩和は「安全資産としての金」への需要を後退させる方向に働きやすく、上昇の勢いを抑制する要因になり得ます。
日経平均株価2300円超上昇 中東情勢の緊張緩和との見方で
株式市場が地政学リスクの緩和を受けて大きく上昇したことを示す見出しです。一般に株式市場でリスクオン(リスクを取る動き)が強まると、投資資金は相対的に安全資産である金から、より高いリターンが期待される株式などに向かいやすくなります。このため、株高の裏側では金が短期的に上値を抑えられる場面が見られることがあります。ただし本レポートで確認した前日の金相場自体は大きく上昇しており、こうした資金の綱引きが今後どちらに振れるかは注視すべき点です。
日銀 利上げ決定の6月会合の議事要旨 早期の追加利上げ主張も
日銀が過去の会合で早期の追加利上げを主張する意見があったことを示す議事要旨に関する見出しです。一般に中央銀行の利上げ観測が強まると、その国の通貨(ここでは円)の金利面での魅力が高まり、通貨高につながりやすくなります。金は無利息の資産であるため、金利上昇観測が強まる局面では、金利のつく資産と比較した金の相対的な魅力が薄れ、金相場にとっては上値を抑える方向に働きやすい傾向があります。
本日の注目ポイント
サポート・レジスタンスの観点では、直近レジスタンス(直近高値)が4328.2ドル、直近サポート(直近安値)が3964.2ドルとして意識されています。また、前営業日終値(4308.0ドル)を基準にATR(14)を用いた値幅の目安では、上値側が4377.98ドル、下値側が4238.02ドルとなっています。
- 上値シナリオ: 前日高値の4328.2ドルを上抜けた場合、ATRベースの上値目安である4377.98ドル付近までの値動きが意識される可能性があります。
- 下値シナリオ: 反対に値を消す展開となった場合は、ATRベースの下値目安である4238.02ドル、さらにその下では直近サポートの3964.2ドル付近までの調整が意識される可能性があります。
いずれのシナリオも現時点での水準整理であり、実際にどちらに進むかを断定するものではありません。
今日のワンポイント知識
今日はCCI(コモディティ・チャネル・インデックス)について解説します。CCIはもともと商品先物市場向けに開発されたオシレーター系の指標で、名前の通り「コモディティ(商品)」の値動きの周期性を捉えることを目的としています。金(ゴールド)もコモディティ(商品)の一つであるため、開発の背景からもゴールドのチャート分析との相性が良いとされる指標です。
CCIは、一定期間の価格の平均からの偏差を統計的に処理して算出され、多くの場合±100のラインを目安に使われます。CCIが+100を上回ると、価格が平均から大きく上に離れており、上昇の勢いが強い「買われすぎ」に近い状態とされます。反対に-100を下回ると、下落の勢いが強い「売られすぎ」に近い状態とされます。RSIやストキャスティクスと似た使われ方をしますが、CCIは0を中心に上下に大きく振れる特徴があり、±100を突破したあとも一方向にトレンドが続くケース(トレンドフォロー的な使い方)もよく見られます。
ゴールドのチャートでCCIを使う際の注意点としては、単独の±100越えだけで売買を判断せず、他のトレンド系指標(移動平均線やADXなど)と組み合わせて、そのときの相場がトレンド局面かレンジ局面かを見極めることが大切です。トレンドが強い局面ではCCIが±100を超えたまま推移し続けることも多く、単純に「買われすぎだから下がる」と考えると値動きの本流を見誤ることがあります。あくまで複数の指標を組み合わせた総合的な判断材料の一つとして活用することが望まれます。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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